内閣府が18歳以上の男女を対象に8月から9月にかけて実施した「たばこ対策に関する世論調査」結果(有効回答数1556人)によると、周りの人のたばこの煙に対する印象は、「不快に思う」との回答が83.3%(「不快に思う」56.7%、「どちらかといえば不快に思う」 26.5%)と8割強を占めたことが分かった。男女別では、男性の7割半ば(75.6%)、女性では9割近く(89.6%)が「不快に思う+(どちらかといえば)」と回答した。

周りの人のたばこの煙を不快に思った場所(複数回答)は、「路上」が70.2%と最も多く、次いで、「食堂・レストラン・フードコートなど主に食事を提供する店舗」(50.9%)、「居酒屋・バー・スナックなど主に酒類を提供する店舗」(39.9%)、「屋外喫煙所の近く」(39.4%)、「公園・屋外で児童が遊んだりする児童遊園」(32.9%)などが続いたほか、「ベランダ・バルコニー・共同住宅の共用部分など」(20.8%)も2割が不快に思っている。

望まない受動喫煙を防ぐために健康増進法が改正され、2020年4月1日に全面施行されたが、その改正内容について知っていること(複数回答)は、「多数の人が利用する施設の屋内は、原則禁煙になった」(72.5%)、「病院・学校・行政機関などの施設では、他の施設より規制が厳しく、屋内に喫煙室が設置できない」(61.8%)、「小規模飲食店では、店によって屋内でもたばこが吸える店と吸えない店がある」(51.5%)などが挙げられた。・

たばこ対策に関する政府への要望(複数回答)では、「受動喫煙対策の強化」との回答が 48.3%で最も多く、次いで、僅差で「未成年者に対する、たばこの健康影響に関する教育の充実」(46.8%)が挙げられたほか、「たばこ税の引上げ」(38.9%)、「たばこの健康影響についての普及啓発活動の充実」(29.2%)、「加熱式たばこ・電子たばこの健康影響に関する研究の推進」(27.6%)、「妊産婦の喫煙防止対策」(24.6%)などが続いた。

なお、たばこと健康に関する知識(複数回答)では、「たばこは、肺がんなどのがんの原因となる」が92.4%と最も多く、次いで、「たばこの煙は、吸っている本人だけでなく、周りの人の健康にも影響を及ぼす」(90.9%)、「たばこには依存性がある」(78.9%)、「たばこは、脳卒中や心筋梗塞、COPDなどの肺の病気の原因となる」(74.4%)、「たばこをやめることで、健康影響を受ける可能性を減らすことができる」(73.7%)などが続いた。

同調査結果は↓
内閣府:「たばこ対策に関する世論調査」の概要

(タックスコム提供)